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ようこそ「岩瀬文庫の世界」へ
1話3分、知の探検。

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Iwase Bunko Library was established as a private library in Nishio city.
Yasuke Iwase, a wealthy merchant, used his own funds and opened IBL in 1908.
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HOME > all > Library047 漂流記集

漂流記集
近世後期写
万寿堂/編

 江戸時代、幕府は、日本人が海外へ自由に渡ったり、また外国船が日本へ来ることを禁じていました。しかし、四方を海に囲まれ、船が重要な輸送手段であった日本では、嵐によって外国へ漂流したり、逆に外国の船が漂着するという事件が頻繁に起こったのです。

本書は、無人島へ漂着して帰国した日本人の船乗りたちの話や、中国船、オランダ船の漂着事件の記録14篇を集めたもの。鎖国下の日本人にとっては、どれもたいへん珍らしい話でしょうが、中にはこんな不思議な形の漂着船の記事もあります。

常陸(ひたち)国(現在の茨城県)の原舎(はらしゃ)ヶ浜に不思議な形の船が流れ着き、若い美女が乗っていた。言葉は通じず、どこの国の人かは不明。白木の箱を大切そうに抱え、人を寄せ付けようとしない、という。船は高さ一丈一尺(約3.3m)、幅三間(約5.4m)。本体は紫檀と鉄で出来ていて、ガラスや水晶の窓が付いている。女は18~20歳ほど。顔色は青白く、眉毛や髪は赤い。

この事件は、『南総里見八犬伝』で有名な曲亭(きょくてい)馬(ば)琴(きん)の作品『兎(と)園(えん)小説』や、さまざまな随筆、瓦版でも取り上げられ、現代の一部のオカルトファンの間では、「江戸時代のUFO事件」として知られている。